
石けん愛好家のみなさまの間では、人の分泌する皮脂と近い成分で作った植物性の石けんは肌にやさしい、という認識です。皮脂にはオレイン酸が多く存在するため、オレイン酸の多いオリーブ油は石けんの原料として優秀であるということです。
理屈はどうあれ古来から長く使われていて、体験的にもオリーブ油の石けんが肌にとてもあっていた、ということでしょう。
皮脂は、大部分がトリグリセリド、ワックスエステル、スクアレンから構成されています。分泌されたトリグリセリドの中の脂肪酸の内訳は飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸の方が多く、特に炭素が16個か18個の、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、サピエン酸、パルミトレイン酸となります。(※ウィキペディア参照)
現在一般的に植物性石けんの原料として使われているものは、パーム油(アブラヤシ)やココナッツ油(ココヤシ)です。パーム油の主な脂肪酸は、「パルミチン酸:C16」と「オレイン酸:C18」であり、ココナッツ油は「ラウリン酸:C12」と「ミリスチン酸:C14」です。(Cは炭素の数です)
皮脂に分泌される脂肪酸と同じものがありますね、オレイン酸とパルミチン酸です。パルミチン酸は融点が60度以上あり飽和脂肪酸で、肌にはあまり良いとされていません。オレイン酸は融点13度ほどで不飽和脂肪酸ですが、酸化安定性がよく石けんの原料として向いていました。オレイン酸を70%以上も含むオリーブ油が、石けん原料に選ばれている理由です。
さらに肌に分泌され保湿成分として働くスクアレンですが、サメの肝油から発見されたほかオリーブ油にも含まれているといわれています。
食品としてならばさほど高価ではありませんが、石けんの原料として使うには割り高な原料のオリーブ油。「うぶぶ」はさらに「ココアバター」も配合しており、こちらも高価な原料といえます。
ちなみにココアバターの主な脂肪酸は「ステアリン酸:C18」と「オレイン酸:C18」です。ステアリン酸も皮脂に分泌されていますね。
なぜ「うぶぶ」が肌にやさしいかご理解いただけましたら幸いです。
ココナッツ油について

石けんの原料には皮脂に分泌されている脂肪酸がいいとのお話でした。ではなぜ皮脂に分泌されていない脂肪酸を多くもつココナッツ油を使っているのか?ですね。それは洗浄する上での使いやすさのためです。ココナッツ油のラウリン酸とミリスチン酸は気泡力があり洗浄剤にたくさんの泡を作る目的で配合されます。「うぶぶ」もその目的で配合しています。オリーブ油の泡立ちをココナッツ油で助けるためです。
ですから、ココナッツ油(ココヤシ)100%の洗浄剤については、泡立ちはすばらしいのですが、皮脂成分とは違うため肌にやさしいかどうかは、ご自身の肌と相談しつつ問題なければオッケーです。
オリーブ油メインの「うぶぶ」石けんでも肌に合わない方はいらっしゃるかもしれませんし、もっとサッパリ洗える方がいい方であれば、ココナッツ油だけのリキッドソープの方が好みに合っておられるかもしれません。
乾燥肌、敏感肌の方にはおすすめはしませんが、好みや楽しみは人それぞれと思います。
うぶぶ便り